食品サンプル展の見どころポイント!その②
こんにちは!7/9まで開催中の開館25周年記念特別展「食品サンプル展~さわって、撮って、科学する!~」の担当学芸員の岩下です。
本展をご覧になられているお客様から、「しまった!来る時間を間違えた」という声を聞きます。
これはお昼前と夕方にご来館されたお客様からよく聞かれます。
そう・・・リアルでおいしそうな食品サンプルを見て、よりお腹が空いてしまうのです。
“空腹は最大の調味料なり”
お昼ご飯や夕ご飯をよりおいしく食べたい方は午前中と夕方のご来館をおすすめします。
それでは、前回に引き続き、本展の見どころポイント!をご紹介します。
今回は、「食品サンプル製作コンクール作品コーナー」の中から、特に担当として気になる作品をご紹介します。
本コーナーでは、食品サンプルを製作される職人さんがこだわってつくった、おそらく世界に1つ(?)だけの、他では滅多に見られない貴重な作品を数多く展示しています。
この製作コンクールは、株式会社いわさきさんが、製作の技術力向上、新製法の開発等のため社内で毎年開催されているそうで、正社員やパートタイマー等に関わらず 、製作に携わる従業員全員が出品されるそうです。スゴイ!!
まずは、作品タイトル【サンマに対する想い~byネコ】
おいしそうなサンマを焼いているようですね。なぜか上のサンマが真ん中あたりで不自然にパックリ!ん!?そういえば炎のかたちが・・・!?
よく見ると、サンマのぱっくり割れた部分の小骨や身までリアルに再現してあります。
もちろん、見えにくい頭側の中部分の身も忠実に再現してあります。こだわりがスゴイ!
お次は、作品タイトル【親戚 のおっちゃんに魚もろた。】
本展の作品のなかでも、お客様が特に注目して見られているユニークな作品の1つです。
おすすめ注目ポイントは・・・青魚(アジ)と氷です。
まず、アジですが、その金属的な皮の光沢を表現するための着色技術に注目です!
見る角度を変える(光の当たり方が変わる)と色が変わって見えます。角度を変えて撮影した下の2枚の写真を見比べてみてください。
なぜ色が変わって見えるのでしょうか??職人さんの着色技術と工夫点が垣間見れるポイントです。
氷の透明さ、形などの氷の溶け具合の表現にも注目!部分部分で氷から水になっている様子が絶妙!
ああ、画像だけでは伝わらないかも・・・ぜひ近くで本物を見ていただきたい・・・
お次は、作品タイトル【鯛のお造り】
もはや画像だと、食品サンプルといわれなければわからないくらいのクオリティ。タイのウロコなど細かい部分までリアル!
「切り身1枚1枚を型取りしているの?それとも鯛の食品サンプル全体をつくってから切り身を切っているの?」というお客様の声。
そう、私たちには実際の料理のつくりかたが頭に浮かびますが、食品サンプルはそうはいきませんよね。一体どのようにつくっているのでしょう??
ワサビも本当に本物そっくり!このサザエも食べたらコリコリしておいしそうに見えます。
さて、この貝殻は本物?それとも食品サンプル?
どれが本物で、どれが食品サンプルなのかを考えながら観るのも本展をより楽しむコツです!!
そして最後に、これは何でしょう?クイズ!
これは何でしょう?というより、ごはんが1口分減っているようですが、ごはんについているものの正体は??ぜひ展示室で探して、どんな食べ方をしているのかを想像してみてくださいね!
ご来場お待ちしております。
岩下 貴文
学芸員の岩下貴文です。来館者の反応を楽しみにしながら、日々、様々な分野の企画展の企画を行っています。 自覚のない熊本訛りをよく指摘されます。 サイエンスショー、科学教室、出前講座、展示室内などで見かけるかも!?その時はそっと声をかけてくださいね。 面白い科学ネタ情報お待ちしています。